グルコーススパイク

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グルコーススパイクとか血糖値スパイクなどといった言葉、最近メディアでもよく見聞きする気がします。

糖尿病と精神疾患?

からの続きです。

夫は薬を飲んでいないのに、なぜ低血糖が起こっていたかというと、このグルコーススパイクが起こっていたから。

私たちが普段口にしている食べ物は主に「タンパク質」「脂質」「糖質」から成り立っています。このうち、血糖値を直接的にあげるのは「糖質」だけです。糖質が体内に入り、血液中の糖(血糖値)が上昇すると、膵臓のランゲルハンス島という組織のβ細胞からインスリンが分泌されます。血液中の糖は臓器に取り込まれてエネルギーとして利用されたり、たくわえられたり、またタンパク質の合成や細胞の増殖に使われたりします。食事によって上昇した血糖値はこのような仕組みで一定に保たれています。

本来、血糖値の上昇・下降の変化はゆるやかであることが望ましいです。しかし、短時間に大量の糖質を摂取した場合、急上昇した血糖値を下げようとして、大量のインスリンが分泌されてしまいます。過剰になったインスリンは必要以上に血糖値を下げてしまい、低血糖状態を引き起こします。低血糖とは、ふらつき・めまい・吐き気・冷や汗など様々な症状があげられますが、ここでポイントになるものとして異常なほどの空腹感というのがあります。このとき低血糖を感じとった脳は血糖値を上げようとして糖質を欲します。この空腹感を満たしてくれるのは糖質しかないと脳が判断してしまっているからです。たいていの人は脳の指令通り糖質を摂ってしまうでしょう。そしてまた血糖値が急上昇して大量のインスリンが出されて、過剰となり低血糖気味になる…という悪循環です。この血糖値の乱高下をグルコーススパイク(または血糖値スパイク)と呼びます。

グルコーススパイクが何度も何度も繰り返されると、インスリンを出している膵臓は正常に働けなくなります。

オニギリやおまんじゅう、デニッシュパン、グラノーラなどが大好きだった夫の膵臓も、この結果疲れ果ててしまったのだと思います。

正常な膵臓は食事を摂り始めてすぐにインスリンを分泌し、1時間も経たないうちにピークをむかえます。しかし、夫の膵臓はブドウ糖摂取4時間後にやっと、ほんの少しインスリンが分泌されるだけ…の元気しかなくなってしまったのです。

同じような糖質の摂り方をしてもグルコーススパイクが起こる人と起こらない人がいます。それはもう個人差というか、体質というのがあるのでしょう。同じような食生活をしてきた夫の父母、祖父母は糖尿病ではありません。(父方の親戚に糖尿病の方はいらっしゃいますが…)

だからこそ食生活や食習慣というのが大切なんだと私は思っています。子育てをするうえで、知っているのと知らないのとでは大きく違うと思います。“甘党”は作られるのです。

両親が甘いもの好きであれば、その子どもも甘いもの好きになります。

両親が日常的にお菓子を食べていれば、その子どももお菓子がなくてはならないものになります。

子どもに正しい食習慣を身につけさせたければ、まずは大人が見直さないといけませんね。